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「QED 百人一首の呪」(読了)
高田崇史氏の「QED 百人一首の呪」を読みました。

感想は・・・「冗長すぎる!」でしょうか?解説を書いている西澤保彦氏は「(お勉強ミステリのような)『付け足し感』はまったくない」と記述しておりますが、果たして一般読者はそう思うでしょうか?

私は正直百人一首曼荼羅の解説のところは途中からページを飛ばして読みました。結果、最期の種明かしに支障があったかというと、全く無い。これは「付け足し」の何者でもないような気がしてなりません。

トリックとしての百人一首がかもし出す期待感や謎解きのロジックについては特別加点するような点もありませんが、まぁ普通に読めましたが、いかんせん中心となる「解説」が冗長すぎました。知識の深さ(もしくは事前調査の精緻さ)は十分理解できましたが、ミステリという読み物としては過分な解説でしたし、もっとも致命的なのはそこまでページを割いて作り上げた曼荼羅が、犯人を特定するキーとは直接成り得ていない点でしょう。巻末に添付されている完成版百人一首曼荼羅は全く不要(研究者意外の通常のミステリ読者であれば)に思えてなりません。

論点がずれるかもしれませんが、「ダヴィンチ・コード」がヒットしたのは、昔から連綿と続いている謎に対する程よい解説(一般人が食傷しないギリギリのレベル)を要所で最大のヒントとして使うことで、ミステリとしての面白さ(ダヴィンチコードの場合はハラハラドキドキ感)を相乗効果で高めていったからでしょう。知識欲を満たしながらエンタテイメントとしての軸はぶれていなかったからこそ、幅広い読者を獲得したと考えられます。

本書は「百人一首に込められた暗号」という日本における同じような題材をベースにしていながら、エンタテイメント感がイマイチであったと思われます。それはやはり「解説」の多さ(もっと端的にいえば読むのがめんどくさい部分)故と思われます

シリーズモノのとして、次巻を読むかどうか、思案のしどころです。
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【2006/11/01 13:38】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
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